
上の図はあるヘッジファンドAと、MSCIワールドインデックス(世界各国の先進国株式市場の平均)とを比較したものです。青がヘッジファンドK、オレンジがMSCワールドインデックスで、それぞれ1999年12月を100とした場合のその後の推移を見ています。株価は上昇・下落局面がありますが、ファンドKは大きな下落はなく、ほぼ右肩上がりで上昇していることがわかります。
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ヘッジファンドは市場がどんなときでもプラスの利回りを目指すもの |
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ヘッジファンドとは「絶対収益を目指したファンド」のことです。通常我々がよく目にする投資信託、例えば日本株式に投資をする投資信託では「日経平均という指標にどれくらい勝てるか」という観点でそのファンドの運用をします。つまり日経平均が下落基調ならその投信の価額も下落していってしまうわけです。
一方ヘッジファンドは「絶対収益」を目指します。市場がどんな状況になろうとも利益を出すことを狙います。よく見られるのは、株式市場が上昇局面なら「買い」を多めに運用し、下落局面なら「空売り」を多めにして運用する方法です。こうしたあらゆる手法を使って市場がどんな状況であろうと利益を出すことを目指すのがヘッジファンドです。
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ヘッジファンド投資のリスク・デメリット |
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上で見てきたようにヘッジファンドは、株式市場などの値動きとは関係なく動きます。そこでヘッジファンドをポートフォリオの1つに組み入れておくと、ポートフォリオ全体のリスクを軽減できるというメリットがあると考えられます。株式投資をメインに資産運用を組み立てている人は多いのですが、そういう方も少しはヘッジファンドを組み入れてみることを考えてよいかもしれません。
もちろんヘッジファンド投資は良いことだらけではありません。ここではデメリットについて考えてみます。
1)日本国内で円建てで運用しているヘッジファンドで優秀なものは今のところ見つけられません。どうしても海外のドル建て、ユーロ建て、ポンド建て、豪ドル建てなどのファンドに投資をする必要がありますから、為替リスクがあります。
2)申込手数料で5%前後、年間の管理費が2%〜3%程度が多いように思います。「インデックス投資」と比べるとちょっと高いですね。その手数料に見合う効果が本当にあるかどうかを納得して投資する必要があると思います。
3)最低投資金額は低いものでも30000ドル(約300万円)くらいのものが多いようです。貯金が全部で350万しかない人がそのうちの300万円を海外の1つのヘッジファンドに投資をする、というのは分散投資の観点から見るとちょっとどうかと思います。ある程度貯蓄ができた方向けの投資手法であると思います。「そんなにお金がないよ」という方は毎月小額を積立投資できるというものもあります。手数料はその分高めに取られますがご興味ある方はご相談ください。
4)ヘッジファンドはレバレッジをかけて運用をします。例えば投資家から1億円集めたとして1億円そのままを運用にまわすのではなく、銀行などからさらに1億円を借り、合計2億円を元手に運用をします。1億円で5%の運用をすれば利益は500万円にしかなりませんが、2億円で5%の運用をすれば1000万円。銀行から借りた利息が100万円だったとして利益は900万円。投資家から集めたもともとの1億円から見れば9%の利回りということになります。
サブプライムショックにより「借りる」ことが難しくなり、逆に返済を迫られてしまう場合などもあり、自由にお金を集めて運用するという今までの恵まれた環境が必ずしも今後続くかどうかはわからないというリスクはあります。
その他に、
・解約したいとき、現金化されるまで時間がかかる(2〜3ヶ月)ものも多く、すぐに必要な資金で投資することはできない
・海外での所得となり、確定申告が必要で慣れていない人は多少手間がかかるかもしれない
などのデメリットもあります。こういったデメリットをメリットと比較して納得されてから投資を検討することをお薦めします。
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ヘッジファンドの実例 |
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ファンドB:新興国株式のロングショート(割安銘柄を買い、割高銘柄を売る戦略)

ファンドC:ファンドBと同様のファンドオブヘッジファンズだが、比較的新しいファンドに特化して投資(新しいファンドほど優れたパフォーマンスを出す傾向があると考えているため)

※上記グラフはいずれもファンド会社のWEBサイトにあるファクトシートの数値を基に井上が作成した
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税金について |
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上記で挙げたファンドで利益を得たら、当然日本で確定申告をして税金を納めなくてはなりません。これらは通常「会社型」のファンドという位置づけのものが多いです(会社型ファンドというのは、その投資法人が発行する投資証券に対して投資をするというものです)。日本の税制上、上記ファンドは「株式投資信託」に該当すると考えられています。
そのため、現状の税制では、ヘッジファンド投資の利益は「外国籍株式投資信託」の譲渡益と考えられ「申告分離の20%課税」になる、という考え方が一般的です。
ただし海外ファンドの税務についてはまだ確固たる決まりはなく、現在国税庁の方でも正式な見解を検討しているとの噂も聞いていますし、今後変更になる恐れがあります。投資する方は我々のようなFPだけでなく、税理士さんや税務署等に確認してみることをお薦めします。
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